目次
はじめに
大学院での学びの中で、指導教官とのやりとりから「道徳授業における問題解決」について深く考える機会がありました。
今回は、教材選定や授業づくりを通して見えてきた、子どもたちが本当に向き合うべき“問題”とは何かを探ります。
教材に潜む「本当に解決すべき問題」とは
ある日、模擬授業用に選んだ教材について「この中には子どもたちが真に解決すべき問題がない」と指摘されました。確かに、現在の道徳教科書には、子どもたちが必ず解決しなければならない問題が明確に含まれているケースは少ないのが現状です。
問題解決は“自分ごと”であることが重要
NHK for School の映像教材や自作教材で社会的課題を扱うこともできますが、子どもたちにとって遠い世界の出来事では、本気で解決しようという気持ちは生まれにくいものです。
席を譲る勇気や友人関係のもつれ、嫌いな教科への向き合い方など、日常の中で感じる“小さな課題”こそが、自分ごととしての問題解決につながります。
道徳授業の本質は「素地を育む」こと
道徳の時間は、その場で明確な解決策を導くことだけが目的ではありません。
むしろ将来出会うであろう課題に向き合うための素地や視点を養う時間です。
子どもたちが「この問題を解決したい」と思える心の土壌をつくることこそ、道徳授業の価値ではないでしょうか。
おわりに
教材やテーマの選び方次第で、子どもたちの問題意識は大きく変わります。
大人が用意した“理想の課題”ではなく、子ども自身が抱くリアルな悩みや疑問を授業に取り込むことが、道徳授業を生きた学びへと変える鍵です。
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