はじめに
「何をテーマに研究するか、まだ決めきれない」
「自分にとって大事なものが、いまいち見えてこない」
そんな迷いや焦りを感じたことはありませんか?
私自身も、大学院での研究テーマやキャリアの方向性に悩んだ時期がありました。
でも今思えば、“あちこちに手を伸ばして探っていた時期”こそが、実は一番大事な時間だったのかもしれません。
今回は、「広く探ること」と「自分の軸を見つけること」について綴ってみました。
広く探ることが「決める力」につながる
何かを決める時、「最初から正解を探さないと」と焦ってしまうことはありませんか?
でも実は、広く探ってみることでしか“本当に大切なもの”は見えてこない。
私自身、大学院での研究や、道徳の実践、キャリアの選択においても、このことを実感しています。
国語、道徳、学級経営、研究──。あちこちに手を伸ばしていた時期も、振り返れば“遠回りこそが財産”だったと感じます。
「決まる瞬間」は、ある日ふと訪れる
迷いながらも読み漁った論文、試してみた授業、様々な学びの場での出会い。
そんな経験がある日、一本の線になる瞬間があるのです。
私の場合、それは“道徳”でした。
野口芳宏先生との出会いを通して、自分にとって本当に譲れない「手綱」が見えた気がします。
先生は「国語の手綱は決して離さなかった」と話されていました。
私にとってのそれは、“道徳”。
いまは、そこを強く握りしめて前に進んでいます。。
キャリアが変わっても、「譲れない軸」を持ち続ける
校内での役割が変わっても、年次やポジションが変化しても、「自分が絶対に手放したくないもの」は何か?
これは、教育者としてキャリアを歩むうえで、非常に大切な問いだと思います。
道徳×分散型リーダーシップ、道徳×研究──
そういった新たな掛け合わせも、軸があるからこそ広がっていくのだと感じます。
答えの見えない時期も、学びのプロセス
たとえ最終的に使わない知識であっても、
そこで得た視点や出会いは、自分の中に確かに残り続けます。
すぐに結果を出さなきゃ、と焦る必要はありません。
山の裾野をぐるぐると歩き回った経験が、
いつか一気に登りはじめる力になる──
そんなことを、あらためて思い出しました。
📻 まるしん先生の教育ラジオ、聴いてみませんか?
今回ご紹介した内容は、
日々の実践や研究の気づきをリアルに語る
有料音声配信「まるしん先生の教育ラジオ」でお話ししています。
授業づくりに悩んだとき、
キャリアのヒントが欲しいとき、
ほんの少し立ち止まりたいとき──
先生方の毎日にそっと寄り添うラジオです。
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