去年の7月、こんな相談を受けました。
「がんばっているのに、クラスがざわつき始めたんです。」
詳しく話を聞くと、ある日、子どもからこんなことを言われたそうです。
「先生、最近ちょっと怖いよ。」
その一言に、先生はハッとしたと言います。
忙しさが、先生の空気を変えていた
7月は、教師にとって一年の中でも特に忙しい時期です。
成績処理、通知表、面談の準備…。
毎日やることに追われる中で、その先生も気づかないうちに子どもへの声かけが減っていました。
怒っているつもりはない。
でも、余裕がなくなったことで、子どもたちは先生の空気の変化を感じ取っていたのです。
そこで、その先生は思い切って一つ決めました。
「やることを一つ減らそう」
帰りの会のまとめを子どもたちに任せ、
その時間を使って、一日3人だけ名前を呼び、「今日、頑張っていたこと」を伝えるようにしたそうです。
増やしたのは仕事ではなく、接点
すると、3日ほどで少しずつ変化が現れました。
朝、教室に入ると、先生の方を見る子が増えた。
「おはようございます」と、子どもたちの方から声をかけてくれるようになった。
そして終業式の日には、
「先生、2学期もよろしくね。」
そんな言葉をかけてくれたそうです。
特別な指導をしたわけではありません。
新しい教材を準備したわけでもありません。
やることを一つ減らして、子どもとの接点を一つ増やした。
それだけでした。
まとめ
忙しい時期ほど、「もっと頑張らなきゃ」と思ってしまいます。
でも、子どもたちが求めているのは、完璧な授業や完璧な書類ではなく、「先生が自分を見てくれている」という安心感なのかもしれません。
もし最近、教室の空気が少し変わったと感じるなら、「何を増やすか」ではなく、「何を減らせるか」を考えてみてください。
その余白で、一人でも多くの子どもの名前を呼ぶ。
その小さな積み重ねが、教室の空気を少しずつ温かくしてくれるはずです。


