「働く」の枠を壊して考えてみる

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はじめに:本当に“週5日勤務”が当たり前なのか?

「働き方改革」という言葉は耳にしても、私たちはどれほど“働き方そのもの”を見直してきたでしょうか。
今回は、学校現場や企業での実情をもとに、「働くとは何か?」という根本的な問いに立ち返ってみたいと思います。

働いた時間ではなく、働き方を評価する社会へ

今の日本では、働いた“時間”で評価される仕組みが依然として根強く残っています。
定時で帰れるよう工夫し、自己研鑽や学びに時間を使う人よりも、長時間残業している人の方が収入が高くなる。
この構造は果たして健全なのでしょうか?

たとえば私自身、公立小学校に勤めていた頃、ほとんど残業せずに成果を出すスタイルを貫いてきました。
それでも給料は同じ、あるいは少ない。
“効率的な働き方”が損をする構造は、長期的には社会全体の非効率にもつながります。

オランダの実例に学ぶ、柔軟な働き方

私が出張で訪れたオランダでは、週3日勤務や週4日勤務が当たり前のように選択されています。
子育てや介護、ライフスタイルに応じて柔軟に働き方を選べる社会。
日本でも制度としては育休や介護休暇など選択肢が増えてきましたが、文化や空気感はまだ追いついていないように感じます。

「週5日勤務が正義」という固定観念を一度外してみること。
それが、今後の教育現場や企業の働き方をより良く変えていく第一歩なのではないでしょうか。

勤勉=長時間労働ではない

かつて「勤勉」は“長く働く”こととほぼ同義で語られていました。
しかし、これからの時代に求められるのは「質の高い時間の使い方」や「自律的な時間管理」。
勤務外の時間に学び続けること、新たな視点を得ることが、教育者としても重要になっていきます。

実際、早く帰ることで本を読んだり、研究に取り組んだり、豊かな思考を養う時間が生まれます。
そうした循環が、結果的に教育現場全体にポジティブな影響をもたらすのです。

おわりに:「働く」を自分の言葉で語り直す

「働くとはどういうことか?」
この問いを、ぜひ自分自身にも投げかけてみてください。

時代も社会も変わるなかで、
“働くことの意味”をアップデートしていくことは、これからの教育者にとっても大切な感度だと思います。

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